材料設計技術 ~Computational Platform~
Challenges We’re Addressing
PCP/MOFは規則正しく細孔が整列した構造を有することから、マテリアル・インフォマティクスなどの機械学習や分子シミュレーションとの相性が良い物質であると言われています。そのため、それらの手法を用いて、様々なアプリケーションに最適なPCP/MOFの構造と、その性能が予測されています。
一方、そういった予測ではしばしば、実現性が考慮されていないことが問題として起こり得ます。いかに性能が高いと予測される構造であったとしても、合成自体ができないことや、仮に合成可能であっても安定性が低く実用性に欠けることや、原料やプロセス面でコストが非常に高くなることは少なくありません。
このように、PCP/MOFは非常に魅力的な物性を多く有する物質ではありますが、ある分野、プロセスに適したものを見つけることは容易ではありません。
Our Technologies
上記のような課題に対し、Atomisでは10万種以上からなる独自の構造データベースPOROSTMを構築しています。POROSTMでは、膨大な種類のPCP/MOFに加え、COF、MOP、ゼオライトなどの結晶性多孔性材料の構造データ(結晶格子情報、細孔径、開孔径、結晶密度、比表面積など)や水、熱などに対する安定性データを学習させていることに加え、コストに関する情報も組み込んでいます。このため、性能のみならず、コスト面でもお客様のニーズに沿ったご提案が可能となっています。
また、POROSTMに加え、シミュレーション技術にも力を入れています。例えば、MatlantisTMにより、振動解析、動力学計算、反応経路解析などを行うことも可能です。その他、数理的な解析による分子サイズの試算、細孔分布、GCMCによる吸着シミュレーションなど、様々な計算ツールを活用しています。